派遣社員は社会的地位が低いと言われている?

世の中には派遣社員を下に見る方が一定数存在します。確かに派遣社員は社会的地位が低いと言われており、ある意味でこれは間違っていません。あらゆる点で派遣社員は「弱者」です。しかしながら、だからと言って卑屈になる必要もありません。今回は派遣社員の社会的地位について考えてみます。
正社員と派遣社員を比較したときに、どちらが上かと聞かれれば、やはり多くの人が正社員と答えるでしょう。それは正社員の方が賃金・福利厚生の面で保証されているからです。他にもボーナスや特別休暇、昇進制度などもあります。一方の派遣社員は基本的にこれらの待遇は受けることができません。そして何より派遣社員を「弱者」たらしめている要因は「簡単にクビにされてしまう」という点です。いわゆる「派遣切り」と呼ばれる現象ですが、企業側は「もういらない」と思えばすぐに派遣社員をクビにすることが出来ます。これが派遣社員の社会的地位を下げている一大要因なのです。
派遣社員は社会的信用が低い存在です。例えば、家を借りたいと思ったとき、派遣社員の場合は家主さんから渋い表情をされる場合があります。もちろん「派遣なんて…非正規雇用者は汚らわしい!」なんて理由で渋られている訳ではありません。家主さんが心配しているのは家賃を毎月確実に支払う能力があるか、という点です。前述のように、派遣社員は急にクビを切られる可能性があり、収入面で不安定さが否めません。そのため、何があっても家賃を支払うことが出来るのか、それを厳しく追及されるのです。同じことはクレジットカードでも言えます。勘違いしてほしくないのは、「派遣は絶対に家を借りられない・クレジットカードを作れない」と言っている訳ではありません。しかし、「借りにくい・作りにくい」のは確かです。残念ながら、それが派遣社員の現状なのです。
確かに派遣社員は社会的地位が低いです。しかしながらそれを負い目に感じる必要はまったくありません。どんな雇用形態であっても、しっかり働いてお金を稼いでいる訳ですから、誇りを持つべきでしょう。むしろ正社員より派遣社員の方が多く給料を貰っている場合だってあり得ます。派遣であることからネガティブ思考に陥ってしまう方がいるようですが、そんなことまったく気にする必要はないのです。
とは言っても、やはり「弱者」であることに変わりはありません。出来ることなら正社員への道を模索する方が良いのかもしれません。